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2007年7月27日 (金)

TOMOVSKY

 歌う41歳トモフスキーさん。本名・大木トモユキさんとおっしゃいます。80代後半から、93年ぐらいまで「カステラ」というバンドをやってらっしゃいました。当時は日本音楽史上始まって以来のメチャクチャなバンドブームで、来る日も来る日も僕は現場三昧。自分の仕事以外のバンドさんは殆ど知る暇も無く、カステラのライブも実は見たことありませんでした。イコール、お仕事してなかったのですね。

 カステラ解散後、TOMOVSKYという何とも愛らしい芸名を名乗られ、最初は「宅録」から始められました。そのCDを出すレーベルの方から、ご紹介を受けて色々関西でお手伝いさせて頂くことになります。95年ぐらいのことだったような・・・。

 初期のバンド(ドラムASA-CHANG、ギター名越君、ベース佐藤さん、KEY上田君)のバンドも凄かったけれど、一番やられたのは「ひとりTOMOVSKY」。家から、椅子やTVやテーブルライトや・・・ホンマに自分の部屋そのまんま持ってきてステージに飾り、トモフワールドを全快!確か自転車も持ってきてたよーな・・・。一部が終わって緞帳(幕)が下り、2部の演奏と同時に下から幕が上がっていくと、靴~ズボン~ズボン(?長いズボンやなぁ・・・)~ズボン(どこまでいくねんズボン!)~ズボン(ええ!天井ついちゃうよ~!ズボン)~やっと上半身!そぉ、メッチャクチャ長いズボンはいて天井に吊られてギターを弾いてたのです!まるで、ユーミング(この「グ」を付けるのがミソ)並みのイリュージョン。「そこに意味はあるのか?」というのは愚の骨頂です。そしてひとりなのに「セッションします!」と言い出して、メトロノームに「メトロフスキー」と名付け妄想プレイ!二人の奏でる寸分の狂いも無いグルーブに場内大失笑!そんな客席をもろともせず「カモン!トモフスキー2号!」と叫べば、自宅で録画した自分の映像を流して微妙に間が悪い掛け合いトーク&セッション!最期は、メトロフスキーと一緒に3人(?)バンドで大演壇!この近鉄小劇場公演はサイコーでした。本人吊る為だけにわざわざホールでやってみました。どーですかお客さん!

 以降、僕らのあいだでは「この人はタダものでは無いパフォーマーだ」と一目置くことになります。

 そしてトモさんの歌は、人間の真理を常にPOPにカワイク、そして誰にでも解り易く、追求しています。僕は、そんなトモさんの歌が大好き!「うしろむきでOK!」「ガン告知はいらない」「ワルクナイヨワクナイ」「両思い」などなど、人間がみーんな感じる自分の弱くて情けない部分を「そんなことないんだよ!」と教えてくれる。外部的圧力から「なんて俺はダメなんだぁ~」と絶望の淵に居る人を「何、悩んでるんだよ~?君は何も悪いことしてないじゃん!」と教えてくれるのです。

 こんな国民的歌手は美空ひばりさん以来では無いかと個人的には思うわけです。マジメに100万枚、いやいやそんな小さくてどーする!1億2000万人に指示されるべきであると思うわけです。そのうち自民党が選挙の票集めに勧誘にくるのは間違い無いです。喜納昌吉の「花」かトモフスキーの「うしろ向きでOK」かなわけです。

 人に迷惑をかけるのが嫌いなトモさんは、あまり人を頼りません。だから所謂「所属事務所」といったものがありません。全部自分でやっています(たまに善意の音楽業界の方が愛の手を差し伸べられてます。これもステキ。)。そして人一倍スゴク気ぃ遣いです。それは、傷ついたことがある人だから出来る、人への気遣いだと思います。

 そんなトモさんはいつも自信無さげにしてますが、実はやる時はやります!

 去年、OTODAMA2日間でアンケートをとった訳では無いのですが、見聞きした話しではベストアクトはトモさんでした!これをヒントに「サイコーのライブをやって、認められた方はそれなりに報いが無いとダメなんじゃないか?」と思い、今年6月に開いた大阪城野音でのプレイベント(発掘!想う壺音泉!!)で、お客さんにベストアクトを選んで頂き優勝した方にはOTODAMA`07に出て貰おう!というストーリーを思いはせました。ヒントを頂いた、トモさんにも出演をお願いし・・・そして見事優勝!(出来レースという噂もありましたが、絶対ホント。もしもの時に、ダブルブッキングしないようスケジュール押さえさせては貰ったのもホントですが。マネージャーの人居ませんからね。念のためで)この時の本人の日記→http://www.tomovsky.com/TOMOVSKY/dialyL.htm

 晴れて、8月25日にご出演頂くわけです。でも正直、この規模のイベントのトモさんを見るのは初めてで・・・僕らも期待と不安が入り混じります。「こんな広い会場で、いつものペースで半径15mしか届かなかったらどーしよー・・・」みたいな。

 いや、でも野音の中くらい広いステージでも場内爆笑にした技量(?)と、一卵性の兄、ハルさん率いるTheピーズの20周年イベントで並み居る豪華ゲスト陣(トータス松本さん、奥田民生さん、銀杏峯田君、YO-KINGさんetc・・・)よりも、一番美味しいパフォーマンスを見せた我等がトモさん。きっと泉大津フェニックスのデカイ会場を自宅の4畳半規模に変えてくれることは間違いない!と踏んでいます。

 今、FM802で流れてるOTODAMAの宣伝スポットはトモさんに読んで頂いてます。「・・・出演は~、モンパチとかぁ・・・いろいろ。お問い合わせはしみずおんせんまで~。」・・・聞いてる人から「やる気あんのかぁ!」と言われそうな(言われたい)スポットであると同時に、いやしかし!このグダグダでダラダラなテンションに秘めたる闘志こそ!僕らとトモさんの「やる気」なのです・・・よね~トモさん!?

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