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2008年8月15日 (金)

最後が民生さんでないといけない理由

 アーティスト紹介としては順番逆ですが、今回は今年のトリ民生さん。僕らの「看板」書いて頂いてますし、実際「看板アーティスト」でもあります。イベント最後の出演順は僕らも毎回それなりの「思い入れ」をもって依頼しますが、当のお客さんからすると「予想通り」かもしれませんね。「トリ」って言っても別に「ふ~ん」って感じだったり。

 実は至って謙虚な性格が災い(?)して、ご本人はイベントのトリは好まれません(苦笑)。少し前までは「トリじゃなきゃ出る」みたいな言い方もしてたくらい、「最後」っていう立ち位置には遠慮してました。それは「1日のシメ」である重要さを分かってはる裏返しだったり、他の諸先輩方々をたてる意味合いだったり、比較的楽なポジションで気楽に演奏するのを好んではったり、etc・・・。それもこれも、「見てないフリして色々見てる」「気を使ってないフリして人一倍気を使ってる」裏返しや「自分なんかより人をたてよう」という謙遜だと思われます。

 そんな“嫌がるであろう”民生さんに敢えて今回お願いした理由は、今年はじめに発売したアルバム「Fantastic OT9」があまりにも素晴らしく(珍しくご本人も“自信作である”と控えめには発言)、それをうけて春のツアーが相応に素晴らしくて!もうキャリア的にも内容的にも名実ともに「日本のロックど真ん中!」である!と、見ながら確信しました。しかし、それを振りかざすこともなく・・・まぁ、その姿勢も含めて僕らは好きなんですが、本人が言わないなら、多少迷惑がられてもまわりの僕らが「ロック日本代表です!」とこれからは言ってしまおう!との意図でもありました。

 他意としては、そんなちょっとアウエイ(?)な状況になると、民生さんは底力を見せてくれることも僕らは知っていて。例えば、広島市民球場での3万人を相手に弾き語った「ひとり股旅」、初フジロック出演時の外人に全くひけをとらない魂こもったバンド演奏、2年前フェニックスでの「ロックロックこんにちは!」で、スピッツ、ミスチル、レミオロメン、吉井さんetc早々たるバンドでの演奏の中で、唯一弾き語りで見せつけた圧倒的な説得力、等々。ちょっと「普通で無い状況」での民生さんのライブは「うわぁ・・・・・こりゃすげぇ」と身内の端くれながら、圧倒されることがしばしばなのです。

 それが「トリ」という、民生さん本人にとっては少しばかり逆風な状況で皆さんの前で示されれば、とも思いました。

 実際お願いしたのは6月の末、LAZY再結成ライブで大阪に来られた時の待ち時間でした。前述した今年のハンパないアルバムとライブをタテ(?)に、

 「そろそろ、トリやりませんかぁ?ここまで来ればやってもいいんじゃないですかね???」とお願い。

 「俺じゃなくてもさぁ・・・サンボとかでいいんじゃない?他にもシマル人いっぱい居るじゃん」と弱気、というかなんと言いますか・・・。でも、なんやかんや言いながらOKしてくれはるかなぁ。。。と思いきや、最終的にその日のお答えは、

 「・・・・・・考える」

 え?この後に及んで、考えるっすかぁ?ありゃりゃ。。。。予想以上にハードルは険しい。

 いやしかし民生さん意外やっぱし考えられないし、ここで首をタテにふって貰わねば、と次の日東京帰りはる前に再び説得。

 「もう、キャリアも内容も相応ですよ!民生さんしか居ないっすよ!!」・・・云々、あーだこーだ、ひたすら説得。

 「う~ん・・・わーったよぉ」

 喰らいつき過ぎの僕に、いい加減うっとおしかったのか「あること」を交換条件にしぶしぶOK頂いてしまいました。(交換条件って言っても、実際は交換でなくても「やります!」と言わされる、ある方への畏敬の念のこもった民生さんらしい「優しさ」に満ちた条件でした)

 半ば無理やりお願いしてしまって、なんか申し訳ない気持ちも残りながら、でもやっぱり「いつも通り」と言いながら(いつも通りでも、もちろん遜色ないのではありますが)、絶対いつも以上のライブをやってくれると信じてます。

 これは主催者の勝手な期待なので、皆さんはそこまで思って頂かなくても、って話ですけど。でも当日のライブで「あっ、ホンマや。民生さんってやっぱ凄い」と再確認して頂くことになれば、僕らがこの日思い描くひとつの妄想は成功!是非、最後までご覧頂いて、もし良かったら一緒に心の片隅でそっとご期待ください。(ちなみに例年シャトルバスはさほど混まないように設定しますから、お帰りの心配はご無用です~・番台)

 

 

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