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2012年9月14日 (金)

回想①・初日が終わるまで

   週末ご来場頂いた皆さん、本当に有難うございました。一昨日、撤収も完了してこの夏一連のフェニックスは無事終えることができました。残務とちょっとためてしまった通常業務とで、休む間なく、てんやわんやしておる番台です。

 今年は2日開催で予想以上に余裕が無くこのブログに向かう時間も例年ほどとれなかったので、その場その場でお伝えしたいことがもっとあったのになぁ、と自分の余裕の無さを戒めてます。「GOOD ROCKS!」増刊でなんとこのイベントの特集本が10月19日に出るらしいので、毎年書いてるこのブログの拙い感想文も辞めようかなぁ、と思ったのですが・・・事前にあまり書けなかった分、振り返ってみることにします。

 思えば「大人の学園祭!」と称して8回目(昨年分は今年の初日ね)、初めてFUJI ROCK見た時に「なんだこりゃ!」と、衝撃と嫉妬にかられたのをひとつのきっかけに「これと同じようなことは逆立ちしても出来ないけど、自分達にしかできない、大阪でしか許されないイベントを作ってみたい」と思ったのが10年ほど前。基準がFUJIだから「フェス」ってのは相当おこがましいので、逃げ道作る意味でも「良く出来た学園祭」と自分達では呼んでみて、現在に至ります。今年「2日やったらちょっとフェスっぽくなるのか?」と思いきや、見事「大人の学園祭×2」で幕を閉じました!はっはっはっ・・・まぁ、そうですよねぇ~。

 集まって頂けたお客さんは例年通りの人数で(ホンマにおっきく変りません、誰か解散でもしないと売り切れないらしい・笑)、例年ど~り「ゆるゆる」で出来ました。でも、2日だからほぼ倍の方に来て頂けた訳で、そこは感謝感激です。例年と違ったのは、お客さんと出演者の皆さんの「気持ち」が思った以上に違う気がしました。昨年、中止になったのを僕ら以上に思い入れ持ってくれてたのが嬉しいやら、申し訳ないやら。せっせと働いて稼いだ大事なお金とかけがえの無い時間を僕らのイベントに費やしてくれたお客さん。ギャラとか条件とか二の次に受けてくれたアーティストの皆さん、果たしてその心意気に応えれたのかどうか・・・未だそこに足りてたのかどうか分かっていないアホな主催者であります。

 いろんなことがあり過ぎて、何から書こうか・・・まず仕込みの裏話から始めてみます。

 前日まで天気予報が2日とも雨だったんですよね。ほいでステージの右左(裃“かみしも”と言います)に飾るフラッグをどうしよう?となったらうちの男湯が「雨で天気悪そうなんで元気出るよう派手なピンクで行きましょうよ!」って。うん、1年で3回くらい良いこと言うねキミ。てことで左側に2008年仕様「音泉ショッキングピンクフラッグ」、右に2010年仕様ピンクが入った「うさぎフラッグ」、ステージ真ん中奥には昨年使うはずだった2011年フラッグ(おかげで一番地味だぁ)を吊って貰ったのですが、傍目にピンクがとても目立って気持ちワルイ。まぁでも、元気づける意味と「ちょっとキモイ」のが僕ららしいなぁ、と思って(決してカッコイー方にはいかないのだ)まんまやることにしました。今年のキャピタルさん(うちのグッズ他一式作ってくれてる京都のTシャツ屋さん、愛妻家)のうさぎデザイン(うさぎが通天閣と大阪城にてるてるつけてるモノ)が凄く良かったので、露天風呂の裃だけ新調しました。それで「もう雨でも台風よりいいや!」と開き直ってたら、なんとまぁ2日ともほぼ雨降らず・・・結果思惑がはずれ「ピンクがキモい状態の2日間」になりましたとさ。いやいや、天気もったからもう何でも良い!

 晴れたのはもうね、増子さんと民生さんに「てるてる坊主」の顔書いて貰って、事前に皆さんにつけて貰って、うちの桶洗いが作って入り口に飾った「巨大てるてる坊主」も大活躍して、てるてる持ってる人も持ってない人もみんなが願ってくれたおかげ。生まれて初めて「てるてる坊主」の効果を実感しましたよ。あんだけてるてる作って雨降ったら流石にシャレにできないとこでした。ありがとございます。

 余談ですけどフラッグってみんなだいたい1回使ったらもう使わないんですって。僕ら貧乏症なんでずーっと置いてます(笑)。結構場所とるけど思い出がつまって捨てらんない。それでこやって再利用してます。ホント言うと今年大浴場の裃フラッグは露天風呂よろしく新調したかったんですけど・・・ぶっちゃけ予算が無かったのでした!(ここ笑うとこね) 「巨大てるてる」も手作り。男湯が作る「バスの社内BG」(これ聞かされたら「ハズレ」のつもりがお客さんの中では最近「アタリ」らしい。お客さんもどんどんアタマが変になってる!)も手作り。宴会場の出演者も手書きの「めくり」で表示。必要以上のお金かけて何かを作ることって僕らはしません。お金かけないで出来る面白いことが関西人魂かと思い(セコイとも言う)。関西人は「高くてええもん、美味しいもん」は評価しない、当たり前だから。「安くて良いもん」は評価されます。そこに少しだけ拘わってます!と言えばかっこいいけど、いやいや、実にケチなイベントだなぁ・・・。因みにおっきぃスクリーンが無いのも初年度から。2年前はお客さん入ったのでPA後ろに1台置きましたけど、せっかくミュージシャンがナマでやってるのでそこはナマで見て欲しい表れであります。池ちゃんのペットボトル・トランペットはスクリーンで抜きたかったなぁ・・・、って小さい笑いを猛烈に拾いたいことは1日に数回ありますけど。

 そんなこんなで仕込みは終わり。いよいよ本番当日を迎えました。

 朝会場に着いて、しばらくするとクリープハイプとTHEラブ人間の2バンドが到着。朝早くからすいません。。。バンドマンが朝得意なわけないやん、、、朝から「声出して貰えます?」って、とても失礼な話ですよ。誰やこんなムチャ頼んだん・・・む~ん、もう二度とこんな時間に頼まないから許して。入浴宣言は、今回の第一弾発表、ヘッドライナーでもあるRGさん!いや~、よう歌いはります。10分の持ち時間でガリちゃんとあわせて15分。出来る主催者はサバよんで5分前に始めて貰ったので、オンタイム11時に1年前の縁、クリープハイプでスタート!

 初日は比較的「ゆるめ」「年齢層高め」でラインナップさせて貰ったので場内もほっこりしてました。ライブは極力見たかったし、見るようにしたけれど、全部は無理でした。正直半分も見れなかった・・・。裏の仕事をあげてみると「お客さんの移動手段」「客席のトイレ、飲食、事故等の対応」「天候予想」「出演者スタッフの円滑な移動」「楽屋のおもてなし」「舞台の進行」「イベントスタッフの皆さんのケア」「受付」「物販」etc・・・・野外のこの規模はちょっと僕らには実際重ため。だから入念な用意とシュミレーションと少しの"のりしろ"を持って挑むのですが、実際はおいついてないので「モラルあるお客さん」と「ずさんを許してくれる出演者さん」と舞台監督はじめ「優秀なイベントスタッフの皆さん」に頼りきってるイベントなのが実情であります。

 今の僕らの規模ではちょっとそんな余裕が無い、、、非常に残念だけど今回ライブレポはあまりできません。。。露天はほとんど行けず、、、でも、見た限り、人から聞いた話ではどのアーティストも好演ばっかだったですよ!そりゃそうです!「ロック日本代表'11-'12音泉選抜」(こう言われる側はハクが落ちてヤだろうなぁ)の皆さんですからね。それでも念願の佐野さんはPA席で見させて貰いました。音が抜群に良くて、バンドの演奏も最高で、夕日の"SOMEDAY"も妄想通りで、う~ん、、、お客さんには申し訳ないけど個人的な夢が一個かないました。ここで個人のことやったらアカンとは思いますが、佐野さん居なかったら僕はこんな人間になってなくて、このイベントも無かったかもしれないので、あながちお客さんにも関わってることにさせてください、すいません。しかし果たして、佐野さんは最後まで「イベント名」をご存知だったのか疑問ですが(笑)、いやカリスマはそんなことどーでもいい、むしろ今後も知らないでおいて欲しい。佐野さんと別の意味でのレジェンド・子供ばんど(なんと、大阪では20年以上ぶりの演奏だったみたい!)は凄かったなぁ。こんなこと書くと素人っぽい(まぁ素人ですけど)楽屋での佐野さんとうじきさん、大槻さん、民生さんとかの2ショットはちょっと震えるモノがありました!なんと役得!お客さん、重ねてすいません。

 ちゃんとしたライブレポは前述したGOOD ROCKS!増刊にお任せするとして引き続き、ちゃんとしてないレポ。

 この日一番びっくりしたのは、トリの怒髪天1曲目「嫁に来ないか(BEAT CRUSADERSの「Be My Wife」)」は、なんと2年前ビークル散会時の怒髪天1曲目と同じカバーから!そしてギターはカトウタロウちゃん!そしてそして、なんとヒダカトオル先生も飛び入りで歌っちゃった瞬間は、2年前がフラッシュバックしてとてもグッときました。生きてると繋がってる、人と時間は繋がってるのですね。その後も池ちゃんや、SCOOBIEも参加して「OTODAMA SPECIAL」は実に豪華!初日なのに2日目のオーラスみたいな盛り上がりであります。増子兄貴はじめ怒髪天の皆さんは、こっちの投げたボール10倍返し以上のお方ですね。。。もうこの時点でトリお願いしてホントに良かったなぁと思いました。ラストはキメ曲「サスパズレ」、大サビで残ってるアーティストの皆さんがステージに勢ぞろい!僕は舞台袖で「花火」上げるキュー出しスタンバイ・・・・のはずが、おもむろに悪い顔した舞台監督が近寄ってきて僕の花火用インカムを外しだした。「ナニすんねん!雇い主やでこっちは!辞めなさい!やめて~、、、イヤン」と何故かカマっぽくなった瞬間、増子さんに呼ばれる・・・。えー、そんなんアカンよ・・・人前に出たくないからこんな仕事してんのに(なのに"清水音泉"って名前を名乗ってるのは説明つかんそれはまた今度)・・・ご勘弁、とステージの鉄骨に渾身の力でしがみついてたら更に悪い顔した大人3人にひっぺがえされて、気がついたらステージで宙をまっていました。あとはあんまり覚えてません。胴上げされてる時、ダカさん筆頭にみんなスンゴイ悪い顔してたのは一生忘れませんけど。

 台風きて、中止になって、2日企画したら、初日の最後にステージで胴上げ。。。そんな大したことなんもしてないのに。。。あれでしょ?150試合くらい戦って優勝した監督しか胴上げってされないんじゃないのかな。僕、言ってもなんもしてないのに・・・と気持ちの整理がつかないまま、バックステージでの乾杯は増子さんと禁断の「ジャンピング乾杯」をさせて頂きまして、骨折者無し、安全第一で初日が無事終了できました。

(この続きは来週くらい予定) 

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